サイト | 評価(5段階) |
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Filmarks | ★×3.9 |
映画.com | ★×4.1 |
Amazon Prime Video | - |
スタジオジブリ作品の中でも、ひときわ異彩を放つ1992年公開の『紅の豚』。
主人公のポルコ・ロッソは、第一次世界大戦後のアドリア海を舞台に、愛機サボイアS.21に乗り、賞金稼ぎとして空を駆ける豚の姿をしたパイロットです。
公開から数十年経った今もなお、多くの人々を魅了し続ける『紅の豚』の魅力を探っていきましょう。

当時の宮崎駿監督の作品は、割と子ども向けのものが多かったので、「こういう大人向け作品は珍しいなぁ」と思った記憶があります。
主人公が魔法でブタになってしまったというファンタジーにも関わらず、大人向けのテーマに仕上げてるのはいい意味でギャップがあって面白いよね!

『紅の豚』のあらすじ

舞台は、世界恐慌後のアドリア海。
主人公のポルコ・ロッソは、第一次世界大戦で活躍した元イタリア空軍のエースパイロットですが、現在は呪いにより豚の姿になり、アドリア海を飛び回る賞金稼ぎとして暮らしています。
空賊たちを相手に賞金稼ぎをしながら、ポルコはアドリア海の美しい自然の中で自由気ままに生きていました。
ある日、彼はアメリカ人パイロットのカーチスと出会い、彼に愛機を撃墜されてしまいます。
ミラノのピッコロ社に修理のために立ち寄ったポルコは、そこで出会ったピッコロの孫娘のフィオに新しい飛行艇の設計を託します。
そして、再びカーチスとの戦いに挑むことになるのでした。
登場人物
- ポルコ・ロッソ:豚の姿をした主人公。元イタリア空軍のエースパイロット。
- フィオ・ピッコロ:飛行機設計技師ピッコロの孫娘。
- ジーナ:ポルコの幼馴染で、彼を愛するホテル・アドリアーノの女主人。
- カーチス:ポルコと敵対するアメリカ人パイロット。
元空軍の戦友とのやり取りに、男同士の熱い友情を感じたよね!

勇気と冒険が詰まったストーリー

自由を求めるポルコの生き方
ポルコは、「飛ばねぇ豚はただの豚だ」という名言でも知られるように、自分の信念に基づいて生きる男です。
彼は国家や組織に縛られることなく、自由を求めて大空を駆ける姿勢を貫いています。
この自由へのこだわりこそ、本作の重要なテーマの一つです。
空を巡る戦いとロマン
映画には、美しい空の描写と迫力ある空中戦がふんだんに盛り込まれています。
宮崎駿監督自身が飛行機好きであることもあり、細部にまでこだわった機体の描写や、リアルな空中戦の演出が魅力的です。
飛行機乗りの誇りやロマンが、観る者の心を掴んで離しません。

「飛ばねぇ豚はただの豚だ」というのはあまりにも有名なセリフですが、その直前のジーナの「マルコ、今にローストポークになっちゃうから、私イヤよ、そんなお葬式」というやり取りが凄く好きです。
唯一ジーナだけがポルコのことを本名のマルコで呼ぶんだよね!

『紅の豚』の魅力

魅力的なキャラクターたち
主人公のポルコ・ロッソは、渋くてかっこいい、まさに大人の男。
しかし、その内面には、戦争で心に傷を負った繊細さや、過去への後悔を抱えています。
ヒロインのフィオは、17歳という若さでありながら、飛行艇の設計ができる天才的な才能を持っています。
彼女の純粋さ、勇敢さ、そしてポルコへの愛情は、観る人の心を打ちます。
他にも、ポルコの旧友で、彼を愛するアドリア海のホテル・アドリアーノの経営者であるジーナや、ポルコのライバルのカーチスなど、魅力的なキャラクターたちが物語を彩ります。
敵のはずの空賊や、カーチスなんかもなんだか憎めないキャラクターなんだよね!

時代を感じさせる美しい風景と音楽

アドリア海の美しい風景、ポルコが駆る飛行艇、そして登場人物たちが身につけるファッションなど、細部にまでこだわった背景描写は、観る人を映画の世界へと引き込みます。
また、久石譲さんが手がけた音楽も、映画の雰囲気を盛り上げ、観る人の感情を揺さぶります。

年代を感じさせるいい雰囲気がふんだんに詰め込まれた作品ですよね。
大人のための寓話
『紅の豚』は、単なる冒険活劇ではありません。
戦争、愛、友情、そして生きることの意味など、様々なテーマが込められた、大人のための寓話です。
宮崎駿監督は、この作品を通して、「格好良いとはどういうことか」「男はどう生きるべきか」という問いを投げかけています。
見た目はただの豚なのに、なぜだかポルコがかっこよく見えてくるんだよね!

名言
- 「飛ばねぇ豚はただの豚だ」
- 「格好良いとは、こういうことさ」
- 「最後の賭けだ。俺は、自分の呪いを賭ける。お前は、あんたの若さを賭けるんだ」
これらの名言は、映画を観た人の心に深く響き、それぞれの解釈を生み出しています。
ポルコの「徹夜はするな、睡眠不足はいい仕事の敵だ、それに美容にもよくねぇ」、というのも何気ない睡眠名言なのね。

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まとめ

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Filmarks | ★×3.9 |
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『紅の豚』は、単なる冒険映画ではなく、人生の哲学や自由への憧れが詰まった作品です。
ポイント
- 主人公ポルコ・ロッソ:元エースパイロットであり、豚に変身してしまった男。彼の独特なキャラクターが物語の中心です。
- 時代背景:物語は1930年代のイタリアを舞台にしており、戦間期の空賊との戦いが描かれます。
- 飛行機のアクション:美しいアニメーションで描かれた空中戦や飛行機のシーンが大きな見どころです。
- テーマ:「自由」と「孤独」、「愛」と「赦し」など、深いテーマが作品全体に散りばめられています。
- 音楽:久石譲による素晴らしいサウンドトラックが、映画の雰囲気を一層引き立てています。
- ユーモアとロマンス:適度なユーモアと淡いロマンスが、物語に温かみと深みを加えています。
- ビジュアルスタイル:細部まで描き込まれた背景やキャラクターデザインが、視覚的に非常に魅力的です。
ポルコの生き様や、空を駆けるロマン、そして心に響く名言の数々が、多くの人々を魅了し続けています。
もしまだ観ていない方がいれば、ぜひ一度この映画を観て、ポルコの冒険に心を躍らせてみてはいかがでしょうか?

非常に独特で形容しがたい作品ですが、一度は観ておくべきことを強くオススメいたします!
思いっきりファンタジーなのに、なぜかシックな雰囲気になっているアニメ映画って中々ないもんね!
